洗い出し仕上げに最適な目地材は?プロが教える選び方と注意点

2025.06.02

洗い出し仕上げは、その独特の風合いと滑りにくさから、玄関アプローチや庭、駐車場など様々な場所で人気を集めています。しかし、美しい洗い出しを長持ちさせるためには、目地材の適切な選択が非常に重要です。

「以前も聞いたような気がする…」と遠慮がちに質問される方もいらっしゃいますが、目地材は洗い出しの耐久性や美観に直結する重要な要素なので、疑問点は徹底的に解決しておきましょう。

洗い出し仕上げ、屋外使用で「一般的な」目地材は?

屋外で使用する洗い出し仕上げ(テクストン)の目地材として、最も一般的で広く用いられるのは【シーリング材】です。シーリング材は、その柔軟性からコンクリートや洗い出し材の伸縮に追従しやすく、防水性も高いため、屋外の厳しい環境に適しています。

もちろん、デザイン性や用途、周囲の景観に合わせて、以下の素材も目地材として採用することが可能です。

  • ステンレス:シャープでモダンな印象を与えたい場合に。
  • 木材:自然な温かみや和の雰囲気を演出したい場合に。
  • セメント系材料:一体感を重視したい場合に。
  • タイル材:デザインのアクセントとして、または他の素材との調和を図りたい場合に。

ただし、これらの素材は、【伸縮目地上部を除く】という点にご注意ください。伸縮目地には、コンクリートの動きを吸収するための特別な機能が求められるため、柔軟性に欠ける素材は不向きです。

土間コンクリートの「伸縮目地上部」に最適な目地材は?

土間コンクリートの【伸縮目地の上部の目地材】には、「これを使わなければならない」といった明確な規定があるわけではありません。しかし、最も重要なのは、コンクリートの伸縮や歪みにしっかりと追従できる「柔軟性」を持つ材料を選ぶことです。

このため、現場では、やはり【シーリング材】が一般的に使用されます。シーリング材は、コンクリートの熱膨張や収縮による動きを吸収し、ひび割れや破損を防ぐ役割を果たします。

目地材自体に厳しい制限はありませんが、建物の意匠性や耐久性を損なわないよう、信頼できるメーカーの製品で、かつ屋外使用に適した高耐久性のものを選定することをおすすめします。

目地幅の「一般的な」寸法は?伸縮目地とその他の目地

洗い出し仕上げの目地幅は、その目地がどのような役割を果たすかによって、一般的な寸法が異なります。

伸縮目地の上部:10mm~20mm程度

【伸縮目地上部の目地】は、下地のコンクリート躯体の伸縮・収縮を吸収するための非常に重要な役割を担っています。そのため、ある程度の幅が必要となり、一般的には10mm~20mm程度で設計されることが多いです。この幅は、コンクリートの総面積や伸縮量予測によって変動する場合もあります。

その他の目地:5mm~10mm程度

【その他の目地】、つまりデザイン的な区切りや施工上の都合で設ける目地については、洗い出し(テクストン)の施工サイズ、全体的なデザイン、下地の状況などによって幅が決定されます。意匠的な観点から、5mm~10mm程度で設定されることが一般的です。細すぎると目地としての機能やデザイン性が損なわれる可能性があり、太すぎると洗い出し全体の印象が重くなることがあります。

洗い出し仕上げに最適なシーリング材の種類とは?

洗い出し仕上げの目地材としてシーリング材を使用する場合、様々な種類がある中でどれを選べば良いか迷う方もいらっしゃるでしょう。特別に「洗い出し専用」というシーリング材があるわけではありませんが、床目地における一般的な考え方として、【変成シリコン系の低モジュラス(LM)タイプ】を選んでおくのが、最もバランスが良く、安心な選択だと考えられます。

変成シリコン系シーリング材は、耐候性、耐久性、接着性に優れており、屋外の厳しい環境にも対応しやすい特性があります。特に低モジュラス(LM)タイプは、硬化後の弾力性が高く、コンクリートや洗い出し材の動きに柔軟に追従できるため、ひび割れのリスクを低減します。

床目地は、車両の通行や歩行による摩耗、雨風や紫外線など、非常に過酷な環境に晒されます。一般的に、耐久性はおおよそ5年程度が目安となります。過度に高性能なシーリング材を選んでも、その性能を十分に発揮しきれず、コストに見合わないケースも少なくありません。そのため、汎用性のある2液型の変成シリコン系シーリング材を採用しておけば、施工性、コスト、耐久性の面で総合的に最も最適な選択肢と言えるでしょう。

まとめ

洗い出し仕上げの目地材選びは、その美しさを長く保ち、ひび割れなどのトラブルを防ぐために非常に重要です。

  • 屋外の洗い出し目地材はシーリング材が一般的。ステンレス、木、セメント、タイルも可能(伸縮目地以外)。
  • 土間コンクリートの伸縮目地上部には柔軟性のあるシーリング材が最適。
  • 伸縮目地の上部は10mm~20mm、その他の目地は5mm~10mmが一般的。
  • 洗い出し目地には変成シリコン系の低モジュラス(LM)タイプシーリング材がバランスが良くおすすめ。

洗い出し仕上げに関するご相談は、ぜひお気軽にお問い合わせください

お客様の設計意図や現場状況に合わせて、最適な洗い出し仕上げのご提案をさせていただきます。当社の専門スタッフが、疑問点やご要望を丁寧にヒアリングし、理想の空間づくりをサポートいたします。

お問い合わせはこちら

また、本記事でご紹介した洗い出し仕上げについて、より深くご理解いただけるよう、当社の技術やこだわり、豊富な施工事例をまとめた特設サイト「The Araidashi」をご用意しております。

サイト内では、洗い出し仕上げの魅力、様々なデザインの可能性、そしてお客様の理想を形にするためのヒントをご覧いただけます。ぜひ一度ご覧いただき、その質感と可能性を実感してください。

洗い出し特設サイト「The Araidashi」はこちら

裏面バナー
表面バナー

Phone

お電話でのお問い合わせ 048-297-4111 受付時間:平日9:00~17:30

サンプル・見積依頼はこちらから