リサイクル素材を活用した舗装材の選び方とデザインの可能性

2025.09.08

サステナブル建築やエコデザインの意識が高まる中、外構やアプローチにおいても「環境に配慮した素材選び」が求められる時代になりました。
特に近年は、舗装材にリサイクル素材を取り入れることで環境負荷を軽減しながら、デザイン性や機能性を両立させたいというニーズが増えています。

本記事では「リサイクル素材を活用した舗装材」をテーマに、いくつかの選択肢とその特徴を整理します。
その上で、デザインと持続可能性を兼ね備えた素材のひとつとして、最後に天然石を活用した伝統的な手法をご紹介します。

リサイクル素材を用いた舗装材の注目度が高まる理由

昨今では以下のような観点から、リサイクル素材を積極的に取り入れるプロジェクトが増えています。

・環境負荷の軽減:廃材を再利用することで新規採掘を減らし、CO₂排出量削減にも貢献。
・循環型社会への対応:ゼロカーボンシティやSDGsに取り組む自治体・企業との親和性が高い。
・独自の素材感:リサイクル由来だからこそ生まれる色味や質感が、デザインに新鮮さを与える。

これらの背景から、舗装材の分野でも「持続可能性をどう表現するか」が重要なテーマとなっています。

解決策1.再生アスファルトを用いた舗装

道路舗装に広く使われているアスファルトは、実はリサイクル率が非常に高い素材です。
既存の舗装を剥がして再生加工することで、新たな舗装材として再利用できます。

メリット:コストが比較的安価で、耐久性も確保しやすい。
デメリット:意匠性は限定的で、無機質な印象になりがち。

意匠性よりも機能性を重視する公共施設や駐車場などでは有効な選択肢といえるでしょう。

解決策2.再生レンガやタイルを活用する

建築廃材から回収したレンガやタイルを再利用するケースも増えています。
これらは独特の風合いがあり、同じ色や模様が揃わない「不揃いさ」がデザインの個性となります。

メリット:リサイクル感を強調でき、エコ意識の強いクライアントに響きやすい。
デメリット:寸法や色味が一定でないため、施工に工夫が必要。

商業施設や集合住宅の外構に取り入れると、環境意識の高さを演出できるのも魅力です。

解決策3.廃ガラスや再生骨材を利用した舗装

近年注目されているのが、廃ガラスを細かく砕いて舗装材に混ぜ込む工法です。
ガラス特有のきらめきが加わり、昼夜で異なる表情を楽しめます。

メリット:デザイン性が高く、光を反射することで景観にアクセントを与える。
デメリット:施工時に特殊な技術が必要で、コストが高めになる。

美観を重視したアプローチや公共広場などに向いており、デザイン性とリサイクル性を兼ね備えた選択肢といえるでしょう。

解決策4.天然素材を活かした持続可能な舗装

リサイクル素材を重視する一方で、自然素材を持続可能な形で活用する流れも見逃せません。
例えば、地域で採れる天然石や砂利を舗装に組み込む方法です。
これにより、人工的な素材にはない質感や温かみを表現できます。

天然素材は再生資源とは異なりますが、「地域資源の有効活用」や「長期的な耐用年数」といった観点から見れば、持続可能な設計の一環といえます。

天然石を活かした洗い出しアプローチのすすめ

ここまで、再生アスファルト、再生レンガ、廃ガラスなど、リサイクル素材を活用した舗装の選択肢を紹介しました。
いずれも環境配慮型のデザインを実現する有効な手法です。

ただし「耐久性」「意匠性」「コスト」のバランスを考えると、もうひとつ選択肢に加えたいのが 天然石を用いた「洗い出し」です。

洗い出しとは、砂利や玉砂利、砕石などをセメントに混ぜて固め、表面を洗い流すことで、石の自然な表情を見せる伝統的な仕上げ方です。

この工法は、リサイクル素材である砕石や砂利を有効活用でき、環境負荷を低減しながら、天然石ならではの豊かな表情をアプローチや床面に表現することができます。

洗い出し仕上げは、温かみのある和風空間から、モダンで洗練された空間まで幅広く対応でき、滑りにくい機能性も兼ね備えています。

お客様の理想を形にするために、洗い出し仕上げを新たな選択肢として検討してみてはいかがでしょうか。

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