洗い出し仕上げに最適な厚みとは?施工前に知っておきたいポイント

2025.09.15

古くから日本の建築に用いられてきた「洗い出し仕上げ」。
石や砂利の自然な風合いが美しく、和風・洋風を問わず様々な空間に馴染むことから、現代でもアプローチや玄関ポーチ、庭の舗装材として人気です。

しかし、この洗い出し仕上げは、見た目の美しさだけでなく、耐久性や施工性も重要なポイント。
特に、仕上がりの良し悪しを左右する要素が「厚み」です。

この記事では、洗い出し仕上げに最適な厚みの基準と、施工前に知っておきたい重要なポイントについて詳しく解説します。

なぜ洗い出し仕上げの厚みが重要なのか

洗い出し仕上げは、セメントやモルタルに砂利や石を混ぜた材料を塗り付け、硬化する前に表面を水で洗い流し、骨材(砂利や石)の頭を出させる工法です。
このシンプルな工程の中に、最適な厚みが不可欠な理由が隠されています。

耐久性と強度

洗い出し仕上げは、人が歩いたり、時には車が乗ったりする場所に使用されます。
十分な厚みがないと、外部からの圧力に耐えきれず、ひび割れや剥がれが発生しやすくなります。
特に、車両が通行する場所では、より強度を高めるための厚みが必要です。

仕上がりの美しさ

骨材の頭がしっかり出るように仕上げるには、ある程度の厚みが必要です。
厚みが薄すぎると、洗い出し作業中に骨材が抜け落ちてしまい、不均一な仕上がりになったり、逆に厚すぎると骨材が埋もれてしまい、洗出しの効果が薄れてしまいます。

骨材の安定性

砂利や石といった骨材がモルタルにしっかりと固定されるためには、十分な厚みが必要です。薄いと、骨材が定着せず、ポロポロと剥がれ落ちる原因になります。

用途別の最適な洗い出し仕上げの厚み

洗い出し仕上げの厚みは、施工場所の用途によって変える必要があります。
適切な厚みで施工することで、美しさと耐久性を両立させることができます。

用途推奨される厚みポイント
玄関ポーチ・アプローチ(人が歩く場所)約20mm~30mm外部からの衝撃が比較的少ないため、この厚みが一般的です。骨材の大きさにもよりますが、安定した仕上がりが期待できます。
駐車場・ガレージ(車が乗る場所)約30mm~50mm車両の重量に耐えるため、より厚みを持たせる必要があります。下地のコンクリートも十分に強度を持たせる必要があります。
テラス・庭の舗装(人が歩く場所)約20mm~30mm比較的負荷がかからない場所のため、アプローチと同様の厚みで十分です。

※上記の推奨厚みは目安であり、下地の状態や使用する骨材の大きさによって変動します。
施工前には必ず専門家と相談して、適切な厚みを決定しましょう。

洗い出し仕上げの厚みを決める際の注意点

最適な洗い出し仕上げの厚みを決定する際には、厚みだけでなく、いくつかの重要なポイントを考慮に入れる必要があります。

・下地の状態
洗い出し仕上げの耐久性は、下地のコンクリートやモルタルの状態に大きく左右されます。
下地にひび割れや不陸(凹凸)がある場合は、事前に補修や均し作業が必要です。

・使用する骨材の大きさ
洗い出しに使用する砂利や玉砂利の大きさによって、必要な厚みが変わります。
骨材の直径が大きければ大きいほど、それをしっかりと固定するために、より厚みが必要です。

・勾配
水はけを良くするために、緩やかな勾配を付ける必要があります。
この勾配も考慮に入れた上で、全体の厚みを決定する必要があります。

・専門業者への相談
DIYでの施工も可能ですが、仕上がりや耐久性を考えると、専門業者に依頼するのが一番安心です。
専門家は、豊富な経験と知識から、あなたの家の状況に最適な厚みと施工方法を提案してくれます。

洗い出し仕上げの厚みが仕上がりを左右する

洗い出し仕上げは、自然な風合いが魅力的な仕上げ方法ですが、その美しさや耐久性は、適切な厚みによって支えられています。

「このくらいでいいだろう」と安易に厚みを決めてしまうと、将来的にひび割れや剥がれといったトラブルにつながりかねません。

洗い出し仕上げを検討されている方は、まず施工場所に最適な厚みについて、専門家と十分に話し合いましょう。

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